13人目の怒れる男

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深遠な世界観で描くSFミステリー 「鋼鉄都市」

「鋼鉄都市」(アイザック・アシモフ 1953) 

SFの古典を一通り読み漁ろうと思って手にした最初の作品。

宇宙人の高度な技術により閉鎖的で無機質な文明社会が確立し、ロボットと人間が共存する未来の世界。作り込まれたSFの世界を舞台にしたミステリーだ。SF、刑事といえば何となくブレードランナーを思い出す。

とある殺人事件が起きるが、唯一現場にいた容疑者は、宇宙人の高度な分析により殺人を犯す精神構造でないと分かる。一方で、三原則があるためロボットを使って人を殺すこともできない。じゃあ一体誰が犯人なのか?

なるほど、三原則の穴を突いたとはそういうことねと思わせる結末。ただ正直ミステリーとしてはそこまでスリルもなく、あくまでSF小説である。次は作者の短編小説を読んでみたい。

ところで、監視カメラがあれば一発解決なのになと思ったが、調べてみると監視カメラは1960年代の工業用カメラから発展したようだ。当時はそんな概念もなかったのだろう。人間の想像力といえどもその時代の影響下にあるんだなーと感じた瞬間だった。