13人目の怒れる男

主に本や映画の感想など。語る人がいないのでブログに書いています。

2019-01-01から1年間の記事一覧

人生で初めて広島へ行ってみた

昨日今日で初めて広島市へ一人で訪れた。書き残しておきたいことが多かったので、まとまりのない文書だが書き記したい。 【1. なぜ広島なのか】 宮島へは一度行ったことがあるが広島市へはこれまでなかった。世界初にして最大の被爆都市である広島は、日本人…

ロリータ(1962年)

キューブリック作品がいくつか好きなのと、タイトルに惹かれて観てしまった。結論から言うと、観なくてもよかった。ロリータを連れ回して抑圧しようとする主人公の行動は、もはやロリコンという単なる性的嗜好に収まらず、前時代的・中世的な匂いがして観て…

評決のとき

<ネタバレあり>復讐による殺人は許されるのか、司法制度はどう裁くのかというのが主題だか、安定や安全を捨てて自分の正義をどこまで貫けるのかというのもまたテーマである。現実では正義を貫ける人などいないので、だからこそ自分を貫く主人公に惹かれ、…

大人の方が刺さるかもしれない、トイストーリー4

シリーズ4作目でそろそろ飽きてくる頃だが、テンポ良く短い時間で仕上げているのは好印象。作中でキャラクターが自分の内なる声に従うシーンが度々出てくるが(決定的なのはラストシーン)、自分の幸せは自分で見つけるしかないんだよ、自分の本心に従えとい…

男の夢が詰まった映画、ウルフ・オブ・ウォール・ストリート

金、女、豪遊、地位と名誉、男の夢がこれでもかと詰められた映画(無論ドラッグは例外)。誰もが本能に忠実、頭のブッとび具合が観ていて爽快で、押さえつけていた本能が呼び覚まされる感覚。案外こういう単純でストレートな映画の方が魂を揺さぶったりする…

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

※ネタバレありおそらくだけど作り手は純粋なサスペンス映画を作りたかったんだと思う。そういう視点で観れば、それはそれで面白かった。ただし突っ込みどころも多い。死刑制度の撤廃を熱心に訴えるわりに自分の命(あるいは仲間の命)はずいぶん軽々と捨てて…

実写版アラジンは、キャリアウーマンと男の友情の話になっていた

かなり個人的な偏見だけど、昔からディズニーと言えばヒロインのお姫様が困難を乗り越えながらも王子様とハッピーエンドを迎えるファンタジーという印象が強くて(白雪姫やシンデレラくらいしか知らなかった)、あんなのは女子が観るもんだと勝手に決めつけ…

日本映画の傑作と名高い黒澤明「七人の侍」を観てみた

正月なので古典映画でも観るかということで、前から気になっていた黒澤明監督の「七人の侍」を鑑賞。かなり昔に初めて観た黒澤作品「羅生門」はサスペンスのようなストーリーや演出が印象に残っており、「隠し砦の三悪人」はエンターテイメントとして完成度…

名匠・黒澤明の傑作を観てみた

正月なので古典映画でも観るかということで、前から気になっていた黒澤明監督の「七人の侍」を鑑賞。かなり昔に初めて観た黒澤作品「羅生門」はサスペンスのようなストーリーや演出が印象に残っており、「隠し砦の三悪人」はエンターテイメントとして完成度…