13人目の怒れる男

主に本や映画の感想など。語る人がいないのでブログに書いています。

2018-01-01から1年間の記事一覧

今年読んだ面白かった本

年末なので今年一年で読んだ本を振り返りながら、特に面白かった本を挙げてみる。・サピエンス全史最も印象に残っているのはこの一冊。人間の歴史は貨幣や宗教や国家といった虚構を作り集団を大きくしてきた過程であるという歴史観に立っている。資本主義と…

生涯投資家

村上ファンドで有名な村上世彰さんの回顧録。村上ファンドが世間を騒がせた2006年頃は中学生だったので名前を知っている程度だったが、当時の投資ビジネスの最前線で何が起きていて、その中心にいた人達が何を考えどう行動したのかを知ることができる。村上…

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

すでに5作目まで制作が決まっていると言われるスピンオフの2作目。本作の監督はシリーズ6作連続でデヴィッド・イェーツ、映画自体も目新しさはないが安定して楽しめる、まさに安心と信頼のシリーズになっている。全5作で舞台となる都市も毎回変わるようで、…

営業の魔法

「ウォール街の狼が明かすヤバすぎる成功術」とあわせて購入。同書がトップセールスとしての心得や具体的な営業手法、顧客との付き合い方など営業全般なのに対して、こちらは営業としての基本的なマインドや商談の際の会話の進め方が中心になっている。ウォ…

日本史の論点

古代から現代まで、日本史のポイントについて現在主流とされる学説を浅く広く掴める一冊。新しい発見も結構あり、例えば明治維新は単なる江戸の否定ではなく江戸と連続性を持った革新であったという見方は新鮮だった。主流な学説も日々変化しているので、学…

ウォール街の狼が明かすヤバすぎる成功法則

知人が読んでいておもしそうだったので、営業の参考にと思って読んでみた。結論としてはかなり為になる内容だった。著者はセールスで成り上がってきたセールス営業至上主義で、営業としてのし上がるための心構えから具体的な営業手法について説明されている…

高橋是清自伝(上)

この人のことはほとんど知らなかったが日露戦争時に財政面で活躍した、経済政策で手腕を発揮したとどこかで読んで個人的に気になっていた。明治の松方正義、昭和の高橋是清と言われるぐらいだから凄い人に違いないと思い手に取った一冊。読んでみて思ったの…

クレイジー・リッチ!

付き合った彼の実家が大富豪で、周りには妬まれるし彼の家族からも良く思われないしどうしよう…という話。彼氏の母親に気に入られようとしたりパリピ女達がウェーイしたり本筋はまったくどうでもよいが、主人公二人と良識ある何人かの友人の奮闘だけが唯一の…

ペスト大流行

人類史上でも類を見ないペストというパンデミックはなぜ起こったのか、歴史にどのような影響を与えたのか、純粋な好奇心からこの本を手に取った。知らなかったが意外にもペストは歴史的に何度も流行していて直近だと19世紀に世界的に流行ったということだっ…

昭和史 戦後編

個人的には戦後の軽軍備・経済重視のおかげで今の平和と豊かさを享受できているので戦後の日本の方向性はそこまで間違っていなかったと思う。ただし筆者の見解と同じくバブル崩壊を転機に今後も衰退の一途を辿るのは確実で、危機感を持って少しでも経済的競…

お金2.0

簡単にまとめると、将来的に技術の発展により働かなくても十分に生きていける社会が実現し、資本主義の支配が薄まり社会経済システムそのものが根本から変わっていくのではないかという話。ただし個人的には筆者はテクノロジーによる発展を過信しすぎている…

サピエンス全史

人類の進化のキーポイントとして認知革命、農業革命、科学革命があったとし、宗教も国家も資本主義や自由主義のようなイデオロギーも人類が集団を大きくするために頭の中で作り出した虚構に過ぎないと言い切る。この辺の主張は無神教の自分には特に抵抗なく…